SEのキャリアパス:CランクSEの方へ

  • Aランク:システムを実装する方法を3つ以上知っている。
  • Bランク:システムを実装する方法を1つは知っている。
  • Cランク:実はシステムを実装する技術を1つも知らない。

もう一度注を。当たり前ですがあくまでもSEとしてのランクであって、その人自身のランクというわけではないのでその辺り誤解なくお願いいたします。


CランクはSEという名の一種の雑用係のようなものですね。システムを作るのにはプログラムを組む以外にも沢山大切な仕事があります。「テスト計画を立てる/テストする/テストの結果をまとめる」とか、「テストや本番の環境を整える」とか。本来、SEと呼ぶべきじゃないとは思うんですが。SA(システムアシスタント)なんていう名称はどうでしょう?


ただし、雑用というとなんか下っ端なイメージがありますが、実は“(1つに規定できない)雑用”というのは誰かがすることが必要で高度な判断能力が必要とされるものです。僕は学生時代に委員長と呼ばれる職にいくつか就きましたが、委員長の仕事というのは2つ。1つは「ビジョンとアクションプランを示すこと」、もう1つは「こまごまとした雑用係」である。というのが信条でした。ちなみに委員会室の片付けは他の人におまかせでしたが^^;)


とはいえ雑用係というのはプロジェクトに1,2人居る必要があるのですが、30人以上の大規模プロジェクトになったときには8割方は単なる「金食い虫」です。本人たちに悪気はないのですが。
と書いててそうか、SA(システムアシスタント)だと何人もいても変じゃないイメージになってしまうと、SSS(システムスーパーサブ)という名称にしたらどうでしょうか。これなら1,2人じゃないと変だし。


さてさて、というわけでまだシステムを実装する技術を1つもしらない人はキャリアパスとして次の分岐点を意識した方がよいと思います。要は「プログラム言語に飛び込んでいくか、周辺を目指すか」ですね。

  1. (SEとしての)Aランクを目指して、システムの実装方法を覚える
  2. システムスーパーサブを目指す
  3. 他の道を目指す


1を目指すのは分かりやすいキャリアアップですが、SEになってから3年以上経って手元にあるパソコンで1度もプログラムを組んでみようと思ったことが無いなら、2か3を選んだ方が多分いいと思います。でも、もし身近でプログラムを組んでいるのをみて、仕事でもないのに見よう見まねで組んでみたり、尋ねてみたことがあるのならば、挑戦してみるのもいいと思います。


2は意識して「他の人がめんどくさがって手を出していないが実は必要なこと」を細々とできるようになるといいと思います。目指すにしても、1つはシステムの実装方法を覚えた方がいいでしょう。それは、野球のマネージャーで野球のルールを知っている人と知っていない人の差のようなものですから。
ちなみに下手に1のSEを目指すよりは、こちらの道の方が汎用性があるのでさらに3年後を考えるとつぶしが利くと思います。


また、実際、システム作りがうまくいっていないときには、プログラムの難しさよりも、本来やっておくべきだった手続きが進んでいなかったりとか、必要なテストが網羅されていなかったりとか、そういったことがうまくいっていないことが多く、特に「そういったことをすべて把握している人」がいないことが原因であることの方が多いです。というわけでぜひ「スーパーサブ」を目指して下さい。
(本当はそういうことを管理職がすべきなのですが、たいがい外注の管理とかしかやれてないですね)



とはいえ3もよい選択だと思います。おそらく、SEとして入って何か1つの目標に向かっていく「プロジェクト」というものを経験したと思います。または「ユーザーの意見のすり合わせ」をしたり。これは意外に汎用性の高いことです。それを生かしてまったく他の道を目指すのもいいと思います。何しろSEという土俵で戦うこと自体、この先競争率が高いのですから。



BとAは次回に