世の中の「読書感想文の書き方」をチェックしてみた

今週土曜に行う下記講義を作るにあたって世の中の「読書感想文の書き方」をチェックしてみた

 

 

ti.hatenadiary.com

 

世の中にある読書感想文はどのような手法を紹介しているか?ネットでいくつか読んでみたのと、Kindle Unlimitedで10冊ほどの本を読んでみた。

ざっくり3パターンに分けられる

 

・本好きであることを前提としている方法

・起承転結を勧める方法

・文の構造(始めと終わり)とする方法。本を選んだ理由から始まる。

 

まず最初に多いのが、読書感想文の書き方を執筆するだけあって「本が好きである」ことを前提としてあるパターン。どんどん本を読んでいて、感想も少なくとも持っていて「どう感想を深めるか?」「感想をどう自分の体験に紐づけるか?」「普段からどんどん感想を書いてみよう!」というパターン。

 

どれも個人的には良いことを書いていると思う。ただ、おそらく、今、このページを「読書感想文の書き方」で検索してたどり着いている人は前提が異なるので、役には立たないことも多いのでは・・・。

 

次に目につくのが「起承転結」を文章の基礎構造にすることを進めるパターン。確かに「1200字をうめないとならない」となった時に役に立ったのだろうと思う。ただし、実は起承転結というのは1200字どころか五言絶句というたった20字の短い漢詩を作るための方法。「1200字の文」を書く方法ではない(気になる方はWikipediaに詳しい)。なので、大抵はその中で触れられている話はちょっと不自然な感想文になっている。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B5%B7%E6%89%BF%E8%BB%A2%E7%B5%90

 

最後のは、ネット上によく落ちているパターン。「はじめに」と「おわり」をちゃんと意識して書こうという内容。そこまでは私も賛成。ただ、この「はじめに」で勧められているのが「なぜその本を読もうと思ったか?」である点が惜しいと思う。確かに、それが入っていた方が入りやすい。でも、ここでしっかり「なぜ」に行きついていたのであれば、「なぜその感想を持ったのか?」について何段階か掘り下げる話をちゃんと説明すればよいのになぁ、と思いました。

 

今のところ、上記のものよりは、小学生本人が学校からもらってくる読書感想文の書き方プリントが一番本質をついている気がしました(ただし、B4一枚なので説明は少ない)

 

そんな私が講義する読書感想文の書き方については下記にて(おかげさまで10時からの部は満席。13時からを増枠しました)

2019年度丁友会Techno Edge につきまして – 東京大学工学部丁友会

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