海の比重=公私のリソース差がほぼ0になった(中編)。

前々回の日記(沈みかけの船と、鼠と、海 - それも正解です)にて船(=企業)が沈みゆく理由。それは船の故障ではなく、海の比重が0になりつつある、というお話をさせていただきました。

前回の日記(海の比重=公私のリソース差がほぼ0になった - それも正解です)にて海の比重が0になりつつある、とは、情報と資金に関して、公私の差が縮まった、というお話をさせていただきました。

使える資材の彼我の違い

資材も、昔は企業と個人では、資材として選べる選択肢の数、そしてその中から適切な資材を選ぶことに関して、圧倒的な差が有りました。5W1Hの形にしただけでも

  • What:何が必要なのか
  • Why:なぜそれが必要なのか?
  • Who:誰(法人)から買えるのか?
  • Whare:その店はどこにあるのか?
  • When:いつ行けば買えるのか?
  • Which:一体、候補のうちでどこから買うのを選ぶべきなのか?
  • How:決済(お金のやり取りは)はどうすれば?


のことについて、企業に蓄積された情報に比べて個人では圧倒的に情報や行動手段がありませんでした。
それが、インターネットで

  • What:何が必要なのか → ネットで分かる
  • Why:なぜそれが必要なのか? → ネットで分かる
  • Who:誰(法人)から買えるのか? → ネットで分かる
  • Whare:その店はどこにあるのか? → ネットで買える
  • When:いつ行けば買えるのか? → ネットがほぼ24時間対応
  • Which:一体、候補のうちでどこから買うのを選ぶべきなのか? → 評価もある
  • How:決済(お金のやり取りは)はどうすれば? → クレジットカードで即日決済

と、あっさり買えるようになりました。

それこそ逆に、企業内の資材調達では、原価管理や、環境に配慮したISOやRoHS指令の遵守などで、買える選択肢が個人がAmazonで買うよりも狭い、という状況になっています。


技術の彼我差、仕事のやり方、先輩とネット、どちらに多く聞きましたか?


技術も資材に準じます。


それどころか、無料で手に入ることが多いですから、「資材」以上に彼我の差が無いと言っても過言ではないでしょう。

  • What:どんな技術が必要なのか → ネットで分かる
  • Why:なぜそれが必要なのか? → ネットで分かる
  • Who:誰から教えてもらえるのか? → ネットで分かる
  • Whare:その人とはどこにいるのか? → ネット上に居る
  • When:いつ教えてもらえるのか? → ネットにいつでも書いてある
  • Which:一体、候補の技術からどれを選ぶべきなのか? → 検索エンジンの上位で
  • How:決済(お金のやり取りは)はどうすれば? → ほとんど無料。

最近は仕事で必要な技術を、先輩に習うのではなくて、インターネットで検索して解決していることが大半ではないでしょうか?

それは便利である反面、まさに「会社に属していること」と「個人であること」の技術的なポテンシャル差がほとんど無いことを自ら証明しています。



この「企業内」と「企業外」でのリソース(情報・技術・資金・資材)の差が数百倍から数割増し程度に変わったということを指して、たとえ話では「海の密度が1から0に近づいた」と呼んでいます。


密度が100分の1(=0.01)となっていっている海の上に浮かぶ船たち。


はたして、船に必要なのはより一層の軽量化なのか、不具合の改修なのか、
そのどちらでもない、というのが、私の観点です。


ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

この稿までは、今起きていることの解説なのですが、次回以降さらに話飛びます。読んでいただければ幸いです。

#次稿(海の比重=公私のリソース差がほぼ0になった3 - それも正解です)書いてて、大航海時代の話になるとは自分でも思わなかったなぁ。

オマケ:某S校の入室テスト、プレッシャーから解放され笑顔の長女