【游乱世】社会的なアイデアと濃縮コスト

“議論”って純度を求めるから、“純度が変動する現実世界”と乖離するよね、って話。

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食糧自給率7500%で世界の飢餓を救おう!
本気で考える未来の海上都市「アクアポリス」
http://business.nikkeibp.co.jp/article/money/20091127/210769/?P=1

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を事例に。例えば、

  • 政策提言2 微生物大量培養技術を確立せよ
  • 政策提言3 洋上プラント技術を確立せよ
  • 政策提言4 南洋のラグーンに洋上微生物工場を建造・運営せよ


上記、提言を否定するものではないけれども、
#発想の枠の外し方としては嫌いじゃないです。
#海の農業、自体は悪くない。


ただ、世の中のアイデア全般に対して特に思っていること。
文系とか非工業化学系の人には、「濃縮・分離のコスト」というのをすぐ無視する人が多いのは困ったところ。
#その分私が抜けてる場所もあるでしょうけどw


本当に「社会に影響を与える」レベルにしたときの議論がかみ合わない。
というのも、議論しやすい


「お金」とか「数字」はかなり「純粋」なものなので「ちりも積もれば山になる」(「電子」とかもw)


でも、世の中のほとんどのものは「ちりも積もればゴミになる」んですよね。
無駄なものと言うより、「分ければ資源、混ぜればゴミ」的な意味で。



上記URLでいえばそういう「数字(カロリーベース)」の話で積み上げてるけど微生物を培養して、
どうやって微生物だけ取り出すのかのエネルギーがやはり書いてない。


参考までに、「漁業」ってのは、食物連鎖と言う形で自然的に「濃縮」されたものを獲っているから(コスト対効果という意味で)効率がいい。


濃縮のコストを無視すれば、微生物培養効率がいいのは明らか (食物連鎖は純粋な効率はよくない。食べた量の10分の1しか残らないし)


そういう意味で、食物連鎖的にかなり上位なマグロは確かに養殖はもったいない。貝とか、小魚のように1次生産者の植物プランクトンか動物プランクトンを食べてるくらいの魚が、網くらいで分離できるので局所解の1つ。



世の中の「現実のもの」への影響拡大した時、最初は純度が高くても
拡大につれてだんだんと純度は下がっていくものです。


結構汎用性の高い考慮ポイントですが、「議論しにくくなる」ので
たいてい嫌われる、っというより世の中の議論からスルーされます。
#で、現場が苦労する?w


そういうことを学習する場って何がいいのかなぁ・・・


化学系に居ると、同じ物質の試薬が「純度」によってあまりに値段が違うので分かるのですが
#世の中だと麻薬くらいか?w