なぜ育児休業を? その2 打算的に考えれば成り立たない収支


経済的な概算をしてみると、
妻は一旦、国家公務員一種を2年間勤めた後、現在の会社に大学新卒扱いで転職しているので、まだ会社に丸2年弱しか勤めていない。この4月で3年目。ようやく修士卒の初任給よりは上か?というくらいである。
一方で僕はこの4月で修士卒の6年目。僕の所得が妻よりも結構多い。
ということは、同じ期間を育児で職場を離れていても、家計に与える減少額は僕が育児休業を取る方が大きいのである。
同じ大学を出ていて、お互い一部上場の会社に勤めていてこれであるから、一般的にはもっと離れるであろう。


また、義母なども「(妻の名前)がブランクを短くしたいと言うのなら、私が(保育所までの間)預かってもいいですよ」と申し出て下さった。
そう考えた場合、自分が3ヶ月半離れることによって少なくなる所得をざっくり計算してみた。雇用保険によって40%が補填されるとされているが、上限があり、また残業代が1ヶ月遅れで出ることを考えると、どうも最初の月の分はあまり補填されないっぽい。
と考えると、どうやら100万円以上は所得が少なくなりそうである。(まあ、そうでなくても昨年よりも帰宅時間早まり、残業が減るであろうからさらにもう50万円くらいは減りそうだが、それは育休とは関係ない。)



と、経済的なこと以上に、やはり「お金をもらって働く」ということは、自分を鍛える意味でそうでない状態とは大きな開きである。僕は、安易なアウトソーシングは、金額的なメリットよりも「作業による技術育成機会の喪失」という意味で弊害が多いと考えており、いくつかの場でそれを述べており、そういった意味でも、今回の「職場離脱」というのは個人の(現在のサラリーマン一般としての)スキルへの影響は大きい。(また、その間にかける職場への迷惑も)



と考えると、3ヶ月以上の職場離脱と、100万円以上の隠れ出費をしてまで育児休業を取るべきか?ということを考え合わせると、現在のように99.7%の父親がそのまま勤務を続けるというのはもっともな決断だと思います。

(5/21につづく)
http://d.hatena.ne.jp/so-so/20050521