国家公務員の留学について:本当にそんな人数必要?


今日来たメールによれば中学・高校・大学が一緒で、国家公務員I種に進んだ友人がフランスに1年留学(研修)するらしい。
一友人としてはおめでとう!といってあげて喜びたいが、未来を生きる一児を持つ一納税者としては、ちと気になっている。
(以下はその友人に私信として出したものを元にすこし改めたもの)


実はこうやって留学する同級生は珍しいことではない。彼を始めとして、高校の同級生や、合気道での同期、幼馴染、と国Iに行っている友人の多くが外国に1年2年と留学している(行ってない人より行った人の方が多いくらい?)。
しかし、妻(国I)や、幼馴染の情報、同級生の日記を見る限り、「国としてのビジョンに基づいた、何か達成目標付の留学」というよりは「自分で関係ありそうなのを探してきて自分で留学先を探す」というようなきわめて場当たり的な留学、のように見受けられる。彼らの留学は国家としてのビジョンと覚悟があって皆行ってくるのかなあ?


ただでさえ、既に日本は外国の真似をすれば伸びるような状況ではないわけで、そういうやり方の留学って彼ら程の人材が、1年間国の業務を空けてまで、学んでくることによってその後の30年間がそれに見合うだけのプラスが納税者にとってあるのだろうか?
それくらいならよっぽど、国内の他の部署を1年間業務を体験してきた方が得るものが多そうだが。


と疑問はここまで。あとは僕の感想。

自分は育児休業を取って職場を離れてみて、もちろん得るものは少なくなかったが、はたして同じ期間、会社の他の部署を経験した場合と、「その企業の戦力」としてUpしているかといえば、Noだ。だから給料は会社からは出ずに、雇用保険から30%だけ出るという状況は納得がいくものだ。


ちなみに、企業は以前は結構気軽に留学に出してたみたいだけれども、最近の情勢/経済状況などもあって、留学とかに出すのはとても少なくなっている。赴任ならそれなりにあるが。(バブルの頃は、とりあえず人員があいているからシリコンバレーにでも遊学させてみっか、みたいな感じの頃もあったらしいが)
ちなみに赴任、とかだと「現地法人を立ち上げる」とか結構キツい達成目標のことが多い。


ちなみに妻によれば僕の周囲が偶然よく行っているだけで、本当は10人に1人とからしい。(って企業から見ると十分多すぎる気がするが。赴任ならそれくらいだけど)


とまあ、留学をする人自身は、引越しだの、妻の仕事の解決だのと、色々と大変だとは思うが、納税者からの「何で行くの?/行ったの?」という問いには胸を張って答えられるようないい留学をしてきて欲しい。または、単に制度があるから利用するのではなく、「本当に国として必要なのか?」は常に問うていて欲しいと思う。



今留学しているK.M.君、ついこないだ行ったK.S.君、そしてこれから行くM.K.くん。よい留学であらんことを。