[開成]運動会高2棒倒し〜昼休み〜中2綱取りの見どころ

高二棒倒しはお好みで〜昼休み

前回記事[開成]開成運動会みどころその2.5:周辺散策 - それも正解ですくらい、足を延ばしているとおそらくリレーは終わっていて、高2棒倒しが半分くらいは終わっていると思います。


高2棒倒しは高3棒倒しを見るのであれば、そんなに見どころが多いわけではないので、近郊を散策して、雰囲気に慣れておいてもいいかもしれません。
高3棒倒しを最後まで見るとなると、結構夕方遅くなり、電車も混むので、それを避けるのであれば、高2棒倒しを見る手もあります。
見どころは高3棒倒しとほぼ同じです。


・・・と書くと、ほとんど内容がないので、敢えて高3棒倒しとの違いを1つあげれば「急落」です。
高3になると棒倒し2回目ということで慣れてきて、棒が倒されてきても、「うまく防御」に入り、なかなか棒が倒れにくくなります。


一方、高2はまだ不慣れなので、攻撃がうまい具合に倒しにかかると、棒があっという間に倒れていきます。(これを“急落”と呼びます)
安全面から見ると、少し心配な状態なのですが、見る側としてはダイナミックなので分かりやすい爽快さがあると思います。
(私のように棒倒しの守備側を担当した卒業生の場合は、どちらかとするとハラハラするのですが)


もっとも、最近は急落を防ぐために、かなり安全側に倒して中止をかけるようですので、目にすることは難しいかもしれません。


なお、昼休みの学食は混みますし昼休みは余興が存在するので学食を利用したいのであれば、高2棒倒しの決着がつく前に移動した方が良いでしょう。
なにしろ、学食の仕組みに慣れない来校者が大量にやってきますので、券売機など様々なところで長蛇の列ができます。


学食の味は・・・まぁ飽きのこない味だとだけ申しておきましょう。
当たり前ですが、食べれば頭が良くなるわけではありません(笑)

昼休みの余興と、たすき、アーチ(絵)たち

昼休みになると、各色の応援席でちょっとした余興があることがあります。
といっても、全く練習をしているわけではなく、高3が中1に色んな制服を着せて喜んでいる場合がほとんどです。
つい先ほど、必死になって馬上鉢巻取りを行い、喜怒哀楽を経験した中1が、屈託なく笑っているのを見るのも、また乙なものです。


時々、アドリブで変な応援合戦も始まります。応援をしている足元の教壇隠しでネタが披露される場合もあるのでご注目下さい。
応援合戦はアドリブな場合が多いですが、教壇隠しは「前もって仕込んできたネタ」で面白い可能性が少しは高いので。

また、高3の応援団がつけている各色の「布で出来たランドセル状のもの」は「たすき」といいます。(↓開成公式HP)
http://kaiseigakuen.jp/diary/%E9%81%8B%E5%8B%95%E4%BC%9A%E3%81%AE%E6%BA%96%E5%82%99%EF%BD%9E%E3%81%9F%E3%81%99%E3%81%8D%E4%BD%9C%E3%82%8A%EF%BD%9E/

たすき作りはどう考えても非効率この上ない作業なのですが、おそらく「皆で非効率な作業を共有することによって、他の作業が効率的になる」という効果があるのではないかと推測されます。


そして、競技をしていない間は少しは混雑が減っていますので、グラウンドを1周してみるのも良いでしょう。
まずは最も目立つメインアーチ(絵)。ベニヤ板24畳分にもなる絵のことです。

ベニヤ板の背景ぬりに始まって、何人ものメンバーが協力して作り上げているものですので、ぜひ見て下さい。
個人的には、なぜ毎年ほぼ一定以上のレベルの絵が出来上がるのか、そこが面白いと思っています。


その一方で、他のサイドアーチや小物は個人プレイなので、個人の力量差が抜群に出ます。それを楽しむのも一興です。

中2綱取り


中2綱取りは、当日配られる説明パンフレットにも書いてある通り、全種目を通じた中で、もっともダイナミックな動きをする競技です。

YouTubeに1985年の動画がUpされていましたので、参考になると思います。
1985年開成学園運動会 白組 中2 綱取り - YouTube


個々の運動能力の優劣よりも、「どの綱に何人行くか」という「的確な状況判断」と「戦力投入」という、戦術的な能力によって勝敗が左右されます。


1ヶ月の練習の中で、中2の個人個人の特性が分かってきますから、それを見抜いての配置、そして中1に比べると練習に熱心とは言えない中2を、高3がどう練度を高めて来ているか?

そういったあたりが見どころになります。



また、せっかくですから少し裏方たちの話も。
取り合った綱は、毎試合ごとに綱があちこちに散らばります。
それを毎回毎回、手際よく中央に並び替えているえんじ色の鉢巻の生徒たちにも注目して下さい。


彼らは「演技準備係」、通称「演準(えんじゅん)」と呼ばれるメンバーです。
運動会を準備する裏方集団「運動会準備委員会(通称:運準)」の中でも、もっとも職人肌であり、観察しやすいグループです。


彼らの真価は朝イチの「俵取り」で発揮されるのですが、それはあまりに玄人向けなので、
まずは綱取りにおける準備での「手際よく分担し、一刻も早く競技可能にする」
その姿に胸を熱くしてください。


世の中の経営手法には「高い報酬が高いモチベーションに繋がる」という、随分手抜きな人材活用法が存在しますが、
外発的モチベーションは、所詮、内発的モチベーションには全く敵わない、という実例を見ることができると思います。



中二綱取りが終わると、次は騎馬戦です。騎馬戦以降(要領次第・棒倒し)の見どころは、昨年の記事「それも正解です」をどうぞ。

いよいよ明日ですね。

開成の運動会に関わる全ての皆さんにとって最高の一日であることをお祈りいたしております。