ロボットに給仕させるのも正解です

今日は節分。いつの間にか恵方巻きも全国区になっていました*1
今晩食べたお寿司が、実はロボット作だった人も多かったのではないかと思います。
そんな、ロボットとお寿司の不思議な関係に気付いた、という今日のお話し。

回転寿司に行くと発明原理がたくさん見つかる

発明原理を覚えてから回転寿司店(おもにくら寿司)に行くと、片っ端から工夫=発明原理が見つかって楽しいです。

それはなぜかと言えば「回転寿司という業態自身が発明だから」

というのがこれまでの自分の結論でした。

でも、実はそのこと以上に、回転寿司という業態は「ロボットと人間の共同作業の最先端」であることに気付いた、というのが今日のお話です。

世界で一番最初にロボット給仕に大成功した外食産業

ロボットが給仕してくれると言うと、鉄腕アトムか、初音ミクみたいなアンドロイドがお盆をもってやってきてくれるイメージをしてしまいます。

しかし、日本が世界に冠たるシェアを持つ産業用ロボットは「手だけ」です。

そう考えると、最近どこの回転寿司にある「特急レーン」。
もうこれは「ロボット」と言えるでしょう。
これに、顔さえついていれば、完璧です。

特急レーンで頼んだ時は、「ロボットが給仕してくれている」

そう考えると、なんだかずいぶんと未来に来た気がしませんか?

発明原理を考えると通常レーンもロボット!

さて、ここで発明原理を使って、もう一歩思考を進めてみましょう。

特急レーンを「矛盾定義→発明原理」の目で観察しますと、
お寿司を乗せたレーンは・・・

  • + 注文したお客さんへの皿は速く移動してほしい
  • - 不特定のお客さんがとりやすいためには遅く移動してほしい

という(物理)矛盾を、<#17 他次元移行原理>を使って「空間的に分離」した特急レーンで解決しています。

ということは、他次元移行する前の「通常レーンもロボットではないだろうか?」
そういう目で考えて見ますと、現在「最も家庭に普及しているロボット」といえばiRobot社のルンバを始めとする「ロボット型掃除機」でした。

通常レーンも、あのレーン全体を「巨大なロボット」と見立てれば

実は、回転寿司という業態は「その始まりからロボット給仕による営業形態だった」
点が革命的だったと言えるでしょう。

ロボットが給仕しているからこそ工夫が促進する

問題解決をする際に「制約をつけない」方が解決策が浮かびそうですが、実は「程よい制約」はあった方が解決策の創造には役立ちます。


例えば40ある発明原理の中から、数個を選んで発想するように。


これと同様で、回転寿司は「給仕するのがロボットである」という制約があるからこそ、様々な発明を生んでいると言えるでしょう。


そしてこれは、今後、ムーアの法則並に性能を上げてくるであろうロボットと、人間との間の共生関係に関して、一つのヒントを与えてくれるものな気がします。

まとめ

というわけで要は早いところ初音ミクが給仕してくれるお寿司屋さんプリーズ、ではなく、回転寿司には大量の発明が観察されるとともに「最も進んだロボットと人間とのWin-Winな共生関係」という目で観察してみるのも面白いのではないか?という話でした。

*1:京都出身者としては不思議な気分です